誰かとめて 夏をとめて 八月の終わりは 低くうなだれた ブルースのように 胸をしめつける 逢いたくても 逢いたくても とどかないあなたへ 逢えなくても あきらめたとか そういうことじゃない だけど戻らない わからない 終わらない季節はない お別れの言葉のひとつも 言えなきゃしょうがない それはまるで ジャズのような感情で あなたのこと 愛したこと 失ったこと すべてを隠せずに 八月の終わりにやってきて むらさきの空気を この体のどこかに染みこませてゆく あなたのもと 急ぐように 八月の終わりは