旅の理由を言葉にすることに.どれほどの意味があるんでしょうか それは.愛した理由や人生の存在意義を言葉にするときの無力感に どこか似ていて.僕の口をつぐませるんです しかし僕はあの日.あの街を出ることを選びました それほど昔のことではない筈なんですけど もうすいぶんと時が経った気がするのは. 歩んできた距離や時間のせいだけではないのでしょうね 憎しみばかりを胸に抱いて生きていた頃は 偽善ばかりが視界を覆っていて ましてや愛など到底見えるはずもなく 自分自身に辟易しながら 止まない雨の夜を抜け出せ