槍(やり)は錆(さ)びても 此(こ)の名(な)は錆びぬ 男玄蕃(おとこげんば)の 心意気(こころいき) 赤穂浪士(あこうろうし)の かげとなり 尽(つく)す誠(まこと)は 槍一筋(やりひとすじ)に 香(かお)る誉(ほま)れの 元禄桜(げんろくざくら) 姿(すがた)そば屋(や)に やつしてまでも 忍(しの)ぶ杉野(すぎの)よ せつなかろ 今宵名残(こよいなご)りに 見ておけよ 俵崩(たわらくず)しの 極意(ごくい)の一手 これが餞(はなむ)け 男の心 涙(なみだ)をためて振返(ふりかえ)る そば屋