風が廻る街角 揺らぐ詩の導きで 沈む夕陽 背にした君を知る 同じ星を見上げて 同じ言葉を交わして 薄れる孤独に ふと瞳を閉じた 差し出された掌を握り返せば きっと優しい温もりが包むけれど 空に満ちた哀しみが 落とす世界の雨に 僕はまだ この心ごと濡らして 傷を癒すことだけが安らぎではないから 独り歌う 選んだ旅路(みち) 砂に消した足跡 蒼い月の弓形(ゆみなり)が 照らす影は逆さに未来(あす)を指す 同じ風景(ゆめ)を眺めて 違う居場所に気付いて 微笑む少女に また吐いた嘘 別れ際に手渡した 翼