カノエ-廻る羅針盤- 歌:霜月はるか 夜明けの霧を待つ誰かの微睡み 抱える傷痕の痛みも忘れて 乱れた呼吸が耳につく闇の中 君を誘う夢が途切れた願いを繋ぐのなら 閉じた瞼にある確かな形だけ見せて この手を伸ばしても醒めない幻 燻る月灯り-光が足りない 己の影さえ遠ざけてしまうほど 無垢な空を求めて 見慣れた世界を逆さにして いつか羅針盤が映した歴史(みち)を知る 今は沈んだ砂礫の街-極星の視えない煤けた森- 冬を留める氷の花-永久眠れる亡国の果て- 君が望んだ夢へ繋がる扉はここにあると 続く足跡か