うつむいて ひとり歩いて 涙が零れそうで 空を見上げる 風が運ぶ 若葉の薫りは 私を連れてゆく まだ5才(いつつ)のあの日 大きな背中から 見てた眩しい空に 真っ赤な花が 揺れていた でいご咲く散歩道 温もりに頬寄せて 陽だまりゆられてゆく あなたの不器用な 子守唄 泣きべそかいた 私の顔を 陽にやけたあたたかい手が そっと 拭った 顔を上げると やさしく見つめる瞳 「もう大丈夫」微笑みあって でいご咲く散歩道 あなたと手をつないで 陽だまり歩いてゆく 楽しげに響く 笑い声 時は流れゆき あなた