蒼色に染まる空と風の跡 絵に描かれた落日を塗り直す筆に 何を求めて 僕たちは現実(ここ)に迷うのだろう 散りゆく花片に弄(いじ)られた心は巡る 目指す場所もなく ただ君の眼は隠れた月に背いたまま 偽りの虚空へと両の腕を掲げる 不確かなものに紛れて 真実を謳う術もない それは痛みを棄てた 君だけが微笑む世界 金色が灯る湖(うみ)と雨の跡 絵に描かれた楽園へ漕ぎ出す方舟(ふね)で 何を為すため 僕たちは現実(ここ)に戻るのだろう 滴る雫に探られた躯(からだ)は竦む 祈る場所もなく ただ君の眼は凍てつ