何処より 生まれ出づ……
千の祈り 呑まれてゆく現の空
静寂の途の人形は動かず
もし再び 君の声が聞こえるなら
何を語るのでしょうか
光ある明日は いつも
死に逝く者たちの亡骸の先に
何処より血の香を頼りに 舞ひ出づる蝶の影
終わりなき罪を倶に 彷徨う ひらひらと
朧月 照らすは 冷たき灰となる躯から
逆さまに堕ちる御魂 私に焦がれて目醒めよ
黙したまま 風に馴染む 夜明けのとき
何も要らぬと微笑みながら なお
散る間際の桜の樹に 真名を刻み
誰に遺すのでしょうか
君の灯 穿つ雨に
いずれは形すら 消えゆくとしても
燃え上がる焔を巻き上げ 耀ける蝶の群れ
最期まで強く脆く 崩れる はらはらと
凛とした眼の奥底 朽ち果てる まほろばに
止め処なく堕ちる泪 この手で掬ひて 憐れむ
人の世と彼の世の つなぎ手
舞ひ戻る 蝶の影
終わりなき旅を倶に 私と逝きましょう
名残月 蛹が夢みる面影は 蝶の羽
抜け殻は白く昏く 全てを忘れて
ただ 私の袖で眠れよ
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ツナギ蝶(ちょう)
何処(いずこ)より 生(う)まれ出(い)づ……
千(せん)の祈(いの)り 呑(の)まれてゆく現(うつつ)の空(そら)
静寂(しじま)の途(みち)の人形(ひとがた)は動(うご)かず
もし再(ふたた)び 君(きみ)の声(こえ)が聞(き)こえるなら
何(なに)を語(かた)るのでしょうか
光(ひかり)ある明日(あす)は いつも
死(し)に逝(ゆ)く者(もの)たちの亡骸(なきがら)の先(さき)に
何処(いずこ)より血(ち)の香(か)を頼(たよ)りに 舞(ま)ひ出(い)づる蝶(ちょう)の影(かげ)
終(お)わりなき罪(つみ)を倶(とも)に 彷徨(さまよ)う ひらひらと
朧月(おぼろづき) 照(て)らすは 冷(つめ)たき灰(はい)となる躯(からだ)から
逆(さか)さまに堕(お)ちる御魂(みたま) 私(わたし)に焦(こ)がれて目醒(めざ)めよ
黙(もく)したまま 風(かぜ)に馴染(なじ)む 夜明(よあ)けのとき
何(なに)も要(い)らぬと微笑(ほほえ)みながら なお
散(ち)る間際(まぎわ)の桜(さくら)の樹(き)に 真名(まな)を刻(きざ)み
誰(だれ)に遺(のこ)すのでしょうか
君(きみ)の灯(あかし) 穿(うが)つ雨(あめ)に
いずれは形(かたち)すら 消(き)えゆくとしても
燃え上(もえあ)がる焔(ほむら)を巻(ま)き上(あ)げ 耀(かがや)ける蝶(ちょう)の群(む)れ
最期(さいご)まで強(つよ)く脆(もろ)く 崩(くず)れる はらはらと
凛(りん)とした眼(まなこ)の奥底(おくそこ) 朽(く)ち果(は)てる まほろばに
止め処(とめど)なく堕(お)ちる泪(なみだ) この手(て)で掬(すく)ひて 憐(あわ)れむ
人(ひと)の世(よ)と彼の世(あのよ)の つなぎ手(て)
舞(ま)ひ戻(もど)る 蝶(ちょう)の影(かげ)
終(お)わりなき旅(たび)を倶(とも)に 私(わたし)と逝(ゆ)きましょう
名残月(なごりづき) 蛹(さなぎ)が夢(ゆめ)みる面影(おもかげ)は 蝶(ちょう)の羽(はね)
抜け殻(ぬけがら)は白(しろ)く昏(くら)く 全(すべ)てを忘(わす)れて
ただ 私(わたし)の袖(そで)で眠(ねむ)れよ
- 专辑:ツナギ蝶ノ冢
- 歌手:arcane753.
- 歌曲:ツナギ蝶