それは或る春のことだった
星のまたたく夜だった
桜の下に並んで座って 宛てない夢を語り合った
少し腕が触れただけで おかしいくらい火照った
帽子で隠れた貴方は
どんな表情をしていたんだろう
それは昔からだった
金平糖が好きだった
貴方と食べる金平糖はね
とても甘くて好きだった
少し洒落た喫茶店で懸命に背伸びをした
気付いて微笑む貴方は大人なのだと思った
それは或る春のことだった
ある麗らかな春だった
桜の花が静かに咲いては
黙したままに散っていく
少し低い好きな声が
“待たせました”と囁いた
幾度と諦めた言葉 震えるくちびる
“おかえりなさい 大好きな人”
□■≈≈≈≈≈≈□■≈≈≈≈≈≈□■
或(ある)る春(はる)のことだった
それは或(ある)る春(はる)のことだった
星(ほし)のまたたく夜(よる)だった
桜(さくら)の下(した)に並(なら)んで座(すわ)って 宛(あ)てない夢(ゆめ)を語(かた)り合(あ)った
少(すこ)し腕(うで)が触(ふ)れただけで おかしいくらい火照(ほて)った
帽子(ぼうし)で隠(かく)れた貴方(あなた)は
どんな表情(かお)をしていたんだろう
それは昔(むかし)からだった
金平糖(こんぺいとう)が好(す)きだった
貴方(あなた)と食(た)べる金平糖(こんぺいとう)はね
とても甘(あま)くて好(す)きだった
少(すこ)し洒落(しゃれ)た喫茶店(きっさてん)で懸命(けんめい)に背伸(せの)びをした
気付(きづ)いて微笑(ほほえ)む貴方(あなた)は大人(おとな)なのだと思(おも)った
それは或(ある)る春(はる)のことだった
ある麗(うら)らかな春(はる)だった
桜(さくら)の花(はな)が静(しず)かに咲(さ)いては
黙(もだ)したままに散(ち)っていく
少(すこ)し低(ひく)い好(す)きな声(こえ)が
“待(ま)たせました”と囁(ささや)いた
幾度(いくど)と諦(あきら)めた言葉(ことば) 震(ふる)えるくちびる
“おかえりなさい 大好(だいす)きな人(ひと)”
- 专辑:金平糖ロマネスク
- 歌手:中恵光城
- 歌曲:或る春のことだった